
ブログ
肌の健康のための専門情報

肌の健康のための専門情報

リジュランやジュベルックの施術を終えた帰り道、その週の予定が頭に浮かぶ方は多いと思います。木曜日の飲み会、予約しているピラティス、週末のサウナ。
そのため、何日控えればよいのかは多くの方が気にされる点です。
結論から申し上げると、すべてのスキンブースターに共通する「何日」というものはありません。ただ、判断の基準はあります。お酒、サウナ、激しい運動はいずれも血管を広げて肌をほてらせ、腫れやあざ、赤みを強めやすくします。サウナや汗は、まだ閉じきっていない針穴に水分が触れたり、摩擦が加わったりする原因にもなります。そのため、針穴が閉じ、腫れやあざが引いてきたのが確認できたら、負担の軽いものから一つずつ再開していくのが目安です。
理由がわかれば、ご自身の肌の状態を見ながら調整しやすくなります。その理由を一つずつご説明します。
この記事のポイント
- 私は回復期に控えることを3つに分けて考えています。血管(腫れ/あざ)、熱(赤み/色素沈着)、通り道(閉じきっていない針穴への刺激/感染)です。
- お酒は血管を広げ、試験管内の実験では血小板の凝集作用も弱めました。あざが広がりやすい条件といえます。
- 高温のサウナでは、皮膚への血流が心拍出量の5〜10%から50〜70%に増えると報告されています。
- 激しい運動は体温と血流を同時に上げ、汗が針穴に触れ、タオルの摩擦も加わります。
- 「24時間」「24〜48時間」は、フィラーの米国ラベルや学会の案内に記載された数字です。ブースターではこれを出発点とし、その後は回復のサインで判断します。
- 再開は、熱と血流の負担が小さいものから。翌日に腫れや赤みがぶり返さなければ、一段階上げます。
韓国・明洞院で、私は再生・ブースター施術後に控えることを、血管・熱・通り道の3つに分けて考えています。いずれも、回復中の真皮に血液や組織液をさらに集めたり、まだ閉じきっていない針穴に刺激を加えたりする行動で、腫れやあざ、赤みを長引かせる可能性があります。
回復期(いわゆるダウンタイム)に控えることとは、施術でできた微細な傷が治っていく間に、その回復を遅らせたり反応を強めたりする行動のことです。そのため、いつ再開できるかも、傷がどこまで治っているかによって決まります。
私はブースターを、注入する深さで大きく2つに分けています。真皮層に注入するもの(リジュラン、ジュベルック)と、それより深い層に注入するもの(スカルプトラ)です。どちらの場合も、針が通った跡には小さな通り道ができます。その下では製剤がなじんでいく間、血管が一時的に広がり、組織液が集まります。これが腫れです。針が通る際に毛細血管に触れると血液が少しにじみ出て、あざになります。

針穴が閉じ、広がった血管が落ち着くまでは、血流と熱を上げる行動が腫れやあざを強めやすくなります。
ここに、お酒、サウナ、運動がどこに影響するのかを重ねると、次のようになります。
お酒は血管と止血、サウナは熱と水、激しい運動は熱と汗の面から回復に負担をかけます。影響する部分が違うため、再開前に確認したいサインも少しずつ異なります。
| 行動 | 肌で起きること | 回復の妨げになる点 | 再開前に確認すること |
|---|---|---|---|
| お酒 | 血管の拡張、試験管内の実験で血小板凝集の抑制 | あざや腫れが広がり、長引く | あざや腫れが引いてきているか |
| サウナ/チムジルバン(韓国式サウナ)/熱い湯船 | 皮膚温度と皮膚血流が大きく上がる、濡れた肌が共用の湯に長く触れる | 腫れや赤みのぶり返し、閉じきっていない針穴への刺激 | 針穴が閉じ、赤みが落ち着いたか |
| 激しい運動/ホットヨガ | 体温と皮膚血流の上昇、汗と摩擦 | 腫れや赤みのぶり返し、汗が針穴にたまる | 軽い運動の翌日に再び腫れていないか |
お酒を飲むと、体がアルコールを分解する過程でアセトアルデヒドができ、これが皮膚の血管を広げて顔がほてります。北東アジアの人では最大40%が、アセトアルデヒドを分解する酵素(ALDH2)に変異を持ち、少量でも顔が赤くなりやすいとされています(DermNet)。1〜2杯ですぐ赤くなる方は、施術部位の赤みもお酒に反応しやすいと考えておくほうが安心です。
お酒があざと関わる理由は、もう一つあります。健康な人の血小板を使った試験管内の実験では、エタノールが濃度に応じて血小板が固まる反応を抑えました(BMJ, 1983)。血小板は、針が通った小さな血管をふさぐ役割を担っています。その働きが弱まった状態で血管まで広がると、あざが大きく広がりやすくなります。
そのため米国形成外科学会(ASPS)は、フィラーについて、あざのリスクを下げるためにアスピリンや消炎鎮痛薬を施術の5〜7日前から施術後24〜48時間まで避け、お酒もこの期間はできるだけ控えるよう案内しています。施術「後」だけでなく「前」も含まれている点がポイントです。あざは、針が血管に触れる施術の瞬間から始まるためです。飲み会の翌日に施術の予約を入れないほうがよいのも、このためです。
回復のスピードという面でも、お酒は不利に働きます。創傷治癒に影響する要因をまとめたレビューによると、マウスの実験で、かなり酔う程度(血中アルコール濃度100mg/dL)の単回曝露により新しい血管の形成が最大61%減少し、コラーゲンの生成や傷の閉鎖も損なわれたと報告されています(Guo & DiPietro, J Dent Res 2010)。動物研究のため、ヒトの皮膚にそのまま当てはめることはできません。ただ、お酒が回復を助ける方向には働かない、ということはいえると考えています。
正直なところ、この反応の大きさにはかなり個人差があります。飲んだ量、普段からあざができやすいか、服用中の薬によって、同じ1杯でも現れ方は変わります。
高温のサウナの中では、皮膚温度が数分で40°C近くまで上がり、皮膚への血流が大きく増えます。サウナ浴の利点とリスクをまとめたレビューでは、皮膚血流が心拍出量の5〜10%から50〜70%まで、毎分約0.5Lから7Lに増えるとされています(Hannuksela & Ellahham, Am J Med 2001)。回復中の部位からすると、広がった血管に一度に血液が押し寄せる状態です。チムジルバンや熱い湯船は温度や時間がまちまちなので、この数値をそのまま当てはめるのは難しいものの、方向は同じです。

サウナでは、体を冷やすために皮膚へ血液が送り込まれます。回復中の真皮では、その血流が腫れや赤みとして表れます。
熱については、色素の面でも別に考えておきたい点があります。培養したヒトのメラノサイトに42°Cの熱を1時間加えた実験では、熱が紫外線と同じようにメラニン生成に関わる反応を引き起こしました(J Invest Dermatol 1998)。実験室での結果なので、サウナ1回でシミができると断定することはできません。それでも、色素が残りやすい方は、赤みが残っている間は熱に対してより慎重に考えるほうがよいと思います。
チムジルバンのような共用の浴場には、熱のほかに水の問題もあります。共用の浴槽や温水浴槽の水は、管理状態によっては緑膿菌が増えることがあり、米国CDCは、管理が不十分な温水浴槽を利用した数日後に、かゆみのある赤い毛包炎が出ることがあると案内しています(CDC)。針穴がまだ開いている場合は、その入り口が長時間濡れたままになるのをまず避けるほうが安心です。

熱がこもると、肌は血管を広げて熱を逃がします。回復中の部位では、この反応が腫れや赤みとして長く残りやすくなります。
飲酒後のサウナは、回復期でなくても避けてください。同じレビューでは、低血圧や不整脈、突然死のリスクがあるため、サウナ中の飲酒は避けるべきだとしています。
運動をすると、体は熱を逃がすために皮膚の血管を広げます。強度が高いほど体温と血圧が一緒に上がり、顔に向かう血液も増えます。サウナと同じ方向です。さらに汗が針穴にたまり、汗をふくタオルやヘアバンドが施術部位をこすることも加わります。
とはいえ、運動をすべてやめる必要はありません。ウォーキングや軽いストレッチのように、息が上がらず汗もほとんどかかない活動は、血流への負担が小さいものです。気をつけたいのは、高強度インターバルトレーニング、重いウエイトトレーニング、ホットヨガなど、顔がほてって汗が流れるような運動です。
💡 見分け方の目安 - 運動後に鏡を見て顔が真っ赤にほてっていれば、その運動は回復期の肌にもサウナと似た影響を与えていると考えられます。
よく耳にする「24時間」「24〜48時間」は、フィラーの米国ラベルや学会の案内に記載された数字です。対象となる施術も根拠のレベルもそれぞれ異なるため、ブースターではその数字を出発点とし、その後はご自身の回復のサインで判断するのが妥当だと考えています。
ジュビダームビスタ ボリューマXCのようなヒアルロン酸フィラーの米国の承認ラベルには、最初の24時間は激しい運動、過度な日光や熱を避けるよう記載されており、理由として一時的な赤み、腫れ、かゆみが挙げられています。ASPSはフィラーについて、運動は24時間、サウナのような熱は24〜48時間避けるよう案内しています。私がブースター施術後の腫れ・あざ・しこりがどこまで正常かについてまとめた記事で、2〜3日は控えるのが基本と書いたのも、同じ出発点です。その後いつ再開するかの判断材料が、この記事でお伝えするサインです。
ボツリヌストキシンは事情が異なります。美容目的のボツリヌストキシン施術に関する国際的な専門家コンセンサス(Global Aesthetics Consensus, 2016)は、施術後に激しい運動や圧迫、飛行機の搭乗を避けるという従来の推奨を裏づける根拠は見つからなかったとしています。上顔面のトキシン施術後、特に制限を設けずに日常生活に戻した後ろ向き研究(Toxins, 2025)では、施術を受けた5,014人のうち2週間後に確認できた4,000人で、副作用は6.0%、あざは3.0%でした。ただし、トキシンとブースターでは控える理由が同じではないため、この結果をブースターにそのまま当てはめることはしていません。

同じ「施術後は控える」でも、どの施術の、どのような根拠から出た数字なのかが異なります。
ブースターの中でも、ご本人側の要因は大きく影響します。回復を遅らせる条件をもともとお持ちの方もいらっしゃるためです。次に当てはまる場合は、同じ施術でも目安を一段階慎重に設定してください。
レーザーやリフティングなど、ほかの施術の回復のポイントは、施術後ケアがルーティンになった理由をまとめた記事で施術別に整理しています。
目安は3つです。針穴が閉じたか、腫れやあざが前日より引いているか、触れたときの熱っぽさや赤みが落ち着いたか。3つが確認できたら、熱と血流の負担が小さいものから一段階ずつ上げていきます。

一段階上げた翌日に、腫れや赤みがぶり返していないかを確認してから次の段階へ進みます。
再開は階段を上るように進めます。まずはぬるめのシャワーと散歩、次に少し汗ばむ程度の軽い運動、その次に激しい運動、サウナやチムジルバンは最後です。一段階上げた日の夜や翌朝に腫れや赤みがぶり返した場合は一段階戻り、再び引いてきたのを確認してから上げてください。
お酒は、この階段とは別に考えます。あざや腫れが引いてきているのを確認してから、少量から始めるのが無難です。施術の直後に飲み会が入っている場合は、施術日をずらすほうが簡単なこともあります。
⚠️ このような場合は段階を止めて確認してください - 日に日に痛みや赤みが強くなる / 施術部位が熱を持ち、膿や黄色いかさぶたができた / 発熱がある / しこりが大きくなる、または痛む。控えるべきことを守れたかどうかにかかわらず、施術を受けた医療機関にすぐ確認していただきたいサインです。
温めることは、腫れを引かせたい方向とは逆に働く可能性があります。熱は血管を広げ、血液や組織液をさらに集めるためです。施術直後の腫れには、薄い布で包んだ冷たいものを短時間当てるのが一般的です。方法は施術を受けた医療機関の案内に従ってください。
ウォーキングや軽いストレッチのように顔がほてらない活動は、血流や熱の負担が小さいものです。ただし、運動後に施術部位がほてったり腫れがぶり返したりする場合は、その強度はまだ早いというサインと考えてください。
ぬるめのシャワーは、再開の階段の最初の段階です。半身浴や熱いシャワーを長く浴びることは熱にさらされる時間が長いため、サウナに近いものと考えています。顔がほてるほどの温度や時間であれば、針穴と赤みが落ち着くまで控えてください。
1回守れなかっただけで結果が決まるわけではありません。ブースターによる変化には個人差がありますが、数週間かけて真皮で生じるもので、その日の腫れやあざは、多くの場合その上に一時的に加わる反応です。翌日に腫れやあざが再び引いてきているかを確認し、むしろ悪化したり、痛みや熱っぽさが出てきたりした場合は、施術を受けた医療機関にご相談ください。
お酒、サウナ、激しい運動を控えるのは、血管を広げ、熱を上げ、閉じきっていない針穴に水や汗が触れるためです。ラベルや学会が示す24〜48時間は出発点であり、その後いつ再開するかは、針穴、腫れやあざの経過、熱っぽさを見て判断します。
サインが確認できたら、ぬるめのシャワーからサウナまで階段のように一段階ずつ上げ、翌日の反応を確認してください。飲み会や運動の予定がある場合は、施術日を決める段階から一緒に考えておくのがいちばんスムーズです。
#スキンブースター #ブースター施術 #ダウンタイム #施術後の飲酒 #施術後のサウナ #施術後の運動 #施術後の注意点 #施術後の腫れ #施術後のあざ #リジュラン #ジュベルック #韓国美容医療 #韓国美容皮膚科 #明洞美容クリニック #フォーエバークリニック明洞院